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EPRの論文はどこが間違っているのか③  ~2粒子の位置~

次に元の状態での位置の測定を考える

まず、2粒子のうち片方の位置を測定し、その結果がx1=x*だったとする
すると、f(x1)=δ(x1-x*)となる
ここでδはδ関数と呼ばれるもので、表式が
\displaystyle\ δ(x)={\frac{1}{2\pi}}\int^{\infty}_{-\infty}e^{ikx} dk
である

ドブロイの式とは関係ないが\displaystyle\ p=\frac{h}{2\pi}kと変数変換すると

\displaystyle\ f(x1)=δ(x1-x*)=\frac{1}{2\pi}\int^{\infty}_{-\infty}e^{ik(x1-x*)}dk\\
=\frac{1}{2\pi}\int^{\infty}_{-\infty}{e^{\frac{2\pi i}{h}(x1-x*)p}d(\frac{2\pi}{h}p)}\\
=\frac{1}{h}\int^{\infty}_{-\infty}e^{\frac{2\pi i}{h}(x1-x*)p}dp
となる

一方で、波束の収縮により、EPR状態におけるx2の表式g(x2)は、同じくデルタ関数を用いて
\displaystyle\ g(x2)=hδ(x*-x2+x0)=h\frac{1}{2\pi}\int^{\infty}_{-\infty}e^{ik(x*-x2+x0)}dk\\
=\int^{\infty}_{-\infty}e^{i\frac{2\pi}{h}(x*-x2+x0)p}dp
となる

そしてこの波動関数は、粒子2の位置演算子\hat{x2}の固有関数になっている
すなわち
\hat{x2}g(x2)=x2δ(x*-x2+x0)=x2δ(x2-x*-x0)\\=(x*+x0)δ(x*-x2+x0)=(x*+x0)g(x2)
となり、粒子2の位置はは(x*+x0)という値を持つことがわかる


ここでも注意すべきは、粒子2を測定せずに粒子2の位置の情報を得たということである