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EPRの論文はどこが間違っているのか②  ~2粒子の運動量~

では具体的にEPR状態の数式を使用してパラドックスを導きたいと思う
まずEPR状態のインテグラルの中を次のように書き換える


\displaystyle\int^{\infty}_{-\infty}e^{\frac{2\pi i}{h}(x1-x2+x0)ip}dp=\int^{\infty}_{-\infty}f(x1)g(x2)dp

ここで
\displaystyle\ f(x1) = e^{\frac{2\pi ip}{h}x1}
\displaystyle\ g(x2)=e^{\frac{-2\pi ip}{h}(x2-x0)}
である


まず粒子1について運動量を測定し、その結果が

p1=p*

だったとする

測定後は、すべての波束を足し合わせた元の波動関数から、波束の収縮によりp=p*のみを持つ
\displaystyle\ Ψ(p*)≈e^{\frac{2\pi i}{h}(x1-x2+x0)p*}
となる


そしてこの波動関数は、粒子2の運動量演算子\hat{P2}の固有関数となっている
すなわち
\displaystyle\hat{P2}Ψ(p*)\\
=-i\frac{h}{2\pi}\frac{∂}{∂x2}e^{\frac{2\pi i}{h}(x1-x2+x0)ip*}\\
=-p*Ψ(p*)

であることから、固有値が-p*とわかり粒子2の運動量は-p*を持つということがわかる

ここで注意すべきは、測定したのが粒子1についてのみであり、粒子2については測定していないということである

言い換えれば測定前から、確実にこの値を持っていると予言したわけでありこれはアインシュタインらの実在の定義を満たすのである