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EPRの論文はどこが間違っているのか①

今日は私の物理に関する研究の一部をまとめたい

まずEPRというのは、E-アインシュタイン、P-ポルドスキー、R-ローゼンの略である
この3人が1935年(1925年に量子力学の理論が完成)に量子力学が不完全であることを論文の形で主張した

まずは2粒子系の波動関数Ψを
\displaystyle\int^{\infty}_{-\infty}e^{2\pi/h(x1-x2+x0)ip}dp
と定義する(EPR状態)


この波動関数は、いわゆるエンタングルメント状態と呼ばれる状態関数で
Ψ=f(x1)g(x2)
のようにまとめることの出来ない状態関数である

もちろん1935年当時はエンタングルメントなどという単語は量子力学に存在していない
エンタングルメントという形の波動関数は、この形で初めて物理界に産声を上げたのだ
初めから量子力学の不完全性を結論として考えていたとは言え、次世代のテーマを意図せずとも作り上げたアインシュタインはさすがの一言である


さてこの式からどう量子力学の不完全性を証明するかというと初めに以下の二つのことを議論する
1:量子力学は完全な理論である
2:量子力学の扱う世界(つまり原子や電子)では、運動量と位置の2つの物理量を持ちえない(実在しない)


ところで、この二つは、両立しない

1が正しければ2が正しくない
量子力学が完全な理論であれば、2つの物理量を予言できるはず

2が正しければ1が正しくない
⇔2つの物理量が実在すれば、2つの物理量を予言できない量子力学は不完全な理論である

このように「完全」であるはずの量子力学から量子力学の矛盾を導くという論理が論文には書かれている
ゆえにこの問題はEPRパラドックスと呼ばれている
論文では、後者の方法を用いて量子力学の不完全性を議論している


またアインシュタインは、実在の定義として、「系を一切擾乱することなく確率1で予言できること」としている
量子力学の世界では、ある一つの系があり、その状態関数がわかってはいても、いずれかの物理量(例えば位置や運動量)では、確率1で予言することが出来ず(できる場合もあるが、その時は別の物理量でかならず確率1を下回り)すべての物理量の予言をすることは出来ないのである


アインシュタインは、この物理量の予言を確率に頼らないといけないという点で、量子力学の不完全性に目を付けたのである


前置きが長くなったが改めてEPR状態から量子力学の不完全性について書きたいと思ったが次の記事に回したいと思う